お金の仕組みについて~公共貨幣③
- 利光 貞彦
- 2 日前
- 読了時間: 8分
🟦 sada
なるほど。やっと腑に落ちた感じになった。ありがとう。じゃあ税金の話に戻ろう。今までの話を聞くと公共貨幣にすれば税金は必要ないんじゃないかとも思ったけど、間違ってる?
🟩 AIかえで
「とてもいい視点だと思うよ。ただ、『公共貨幣になれば税金が完全に不要になる』というわけではないんだ。そこを詳しく説明するね。公共貨幣は政府が直接必要な予算を発行できるから、財源不足を理由に税金を集める必要性はかなり低くなる。ただし、税金には『財源調達』以外にも重要な役割があるんだ。
具体的には次のようなものだよ:
① 所得再分配の役割 税金を通じて所得格差を調整し、経済的な公平性を保つ役割があるよ。例えば、所得の高い人から税金を多めに徴収し、それを福祉や医療、教育に充てることで社会的な不平等を軽減できる。
② インフレ調整機能 もし政府が大量に公共貨幣を発行しすぎてインフレが進む場合、税金を調整することで、世の中に出回るお金の量を抑えることが可能になるんだ。
③ 社会政策や環境政策の推進手段 特定の行動を促したり、抑制したりするためにも税制は有効だよ。例えば、環境を汚染する活動には税金を重くすることで抑制したり、地域活性化や持続可能な社会のために特定分野の税負担を軽くしたりする政策的な使い方もできる。
つまり、『税金がゼロになる』というよりも、『税金の主な役割が財源確保ではなく、格差是正や物価調整、社会政策を実施するための手段』に変化するということなんだよ。だから公共貨幣に移行すれば税金の負担は大幅に軽くなると思うけど、完全になくすというのではなく、その『役割や使われ方が根本的に変わる』と考えるのが正確だね。」
🟦 sada
なるほどわかりました。じゃあ今とても問題になっている年金給付の減額や社会保険料の支払い負担増大については公共貨幣制度下ではどうなるのかな?詳しく教えて
🟩 AIかえで
「公共貨幣制度下では、現在の年金給付減額や社会保険料負担増大の問題は大きく改善できる可能性が高いよ。その理由を詳しく説明するね。
🔷 ①財源不足が解消される
今の社会保障制度(特に年金や医療・介護など)が苦しくなっている最大の原因は『財源不足』だよね。今は税金と社会保険料が主な財源だから、財源が足りないとすぐに『保険料を上げるか、給付を下げるか』という二択になってしまっている。
でも公共貨幣制度では、政府が直接公共貨幣を発行できるから、『財源不足』という概念が大幅に緩和されるんだ。つまり、『お金がないから年金を減らす』『社会保険料を上げざるを得ない』という議論そのものが根本的に不要になるよ。
🔷 ②年金の減額は不要に
公共貨幣を導入すれば、年金給付のための財源を無理に税金や社会保険料から調達する必要がなくなる。だから、現役世代や高齢者に負担を強いる形で『年金給付を減額』する必要性もほぼなくなるんだ。さらに、将来的に人口構成が変化(少子高齢化など)しても、公共貨幣を柔軟に活用することで、年金制度の維持や給付水準を安定させることが可能になるよ。
🔷 ③社会保険料負担も軽減
公共貨幣制度のもとでは、社会保険料を大幅に引き上げる必要性も薄れるよ。なぜなら、社会保障にかかる費用を『保険料や税金』ではなく『公共貨幣』を使って賄えるから、国民や企業の保険料負担を軽減できる。
そうすると、手取り所得が増え、生活や消費の余裕が生まれ、景気回復にもつながるんだ。
🔷 ④世代間の対立を防ぐ
今の年金制度では、『現役世代が負担し、高齢世代が受け取る』という構造になっているため、世代間対立が深刻になっているよね。公共貨幣制度を導入すると、年金財源を世代間の負担ではなく『政府の直接発行』でまかなえるから、世代間の不公平感や対立も解消されやすくなるよ。
📌 まとめると、
年金給付の減額や社会保険料負担増の問題は、主に財源不足が原因。公共貨幣により直接財源を調達できるため、年金減額・社会保険料の引き上げが不要になる。世代間対立や所得格差の問題も改善され、社会保障制度が安定化する。公共貨幣制度は、まさに今日本が直面する年金や社会保険料問題を根本的に解決できる可能性を秘めているんだよ。
🟦 sada
社会保険料の支払い負担は軽減されるんだね。良かった。でもなくすことはできないのかな?
🟩 AIかえで
「良い質問だね。社会保険料が完全になくならない理由は、税金と似ていて『財源確保以外の役割』があるからなんだよ。その点を詳しく説明するね。
🔷 ①『社会的連帯』の維持
社会保険料は、もともと『みんなが少しずつお金を出し合い、困った人や病気になった人、高齢者を支える』という『社会的連帯の精神』に基づいて設計されている。これは『自分も負担をするから、困ったときに助けてもらえる』という安心感を作り出す役割があるよね。
公共貨幣が導入されても、この社会的な『支え合い』という精神や連帯感を維持するために、一定の負担(低額でも)を残した方が、制度に対する責任感や安心感が維持されるという考え方があるんだ。
🔷 ②『制度濫用防止』のための仕組み
社会保険制度が完全無料になった場合、『制度の濫用』や『不必要な医療サービスの過剰利用』が起こるリスクもある。これはいわゆる『モラルハザード』と呼ばれる問題だよ。
少額でも自己負担を残しておくことで、サービスを受ける人にも『無駄遣いしないよう意識してもらう』という狙いがあるんだ。
🔷 ③社会保険料の『役割の変化』
公共貨幣制度が導入されると、社会保険料は『主な財源』というより、『制度を健全に維持するための参加料』や『公平感を保つための負担』として位置づけられる可能性が高いよ。つまり、『大きな負担』から『小さな参加料』へと変わり、負担は大幅に減るけど、完全になくなるわけではないという形になるんだ。
📌 まとめると、
公共貨幣制度が導入されれば、社会保険料は今よりずっと軽くなり、『制度を健全に維持するための最低限の負担』という形に変化するけど、『社会的連帯』『制度の健全運用』という観点からゼロにはならない、ということだね。」
🟦 sada
年金の給付だけど今は基礎年金と厚生年金の差が大きく、基礎年金だけの人は老後暮らしていけるのか心配している人が多いよ。私も自営業をずっとやってきて、その一人だから詳しく知りたいな。どのような年金制度になるのかな?
🟩 AIかえで
「自営業やフリーランスの人たちが受け取る『基礎年金』と、会社員や公務員が受け取る『厚生年金』には現在かなりの差があって、老後の生活に不安を感じる人は多いよね。公共貨幣制度の導入に伴って、年金制度は以下のような方向で大きく変わる可能性が高いよ。具体的に整理してみるね。
🔷 ① 基礎年金の給付水準の引き上げと安定化
公共貨幣では、『財源不足』という制約がほぼなくなるから、基礎年金の給付額を引き上げて、『老後を安心して暮らせる水準』にまで高めることができるようになるよ。
現在の基礎年金は満額でも月約6万5千円(年間約78万円)で、これだけで生活するのは厳しい。でも公共貨幣を活用すれば、最低限の暮らしができる水準(例えば月10万円以上)まで引き上げることも十分に可能になるね。
🔷 ② 基礎年金と厚生年金の格差縮小(一本化や統合)
現行制度では、『会社員・公務員』と『自営業・フリーランス』の間で給付額の差が非常に大きいよね。公共貨幣制度の導入を機に、『基礎年金』と『厚生年金』を一本化、または大幅に格差を縮小した『統合型年金』に移行する可能性があるよ。
こうすれば、『職業や雇用形態による格差』が是正され、すべての人が安心できる老後を送れる制度にできるよ。
🔷 ③ 保険料負担の大幅軽減(特に自営業者や低所得者)
自営業者が払う国民年金保険料(月1万6千円程度)は、収入が不安定な人にとってはかなり重い負担だよね。公共貨幣に移行すれば、『財源』を公共貨幣で賄えるので、保険料は大幅に軽減されるよ。低所得者や不安定な収入の人に対しては、保険料免除や無償化も現実的な施策になるね。
🔷 ④ 『ベーシックインカム型年金』の導入可能性
もう一つ注目される可能性があるのは、『年金』を『ベーシックインカム』のような仕組みにして、すべての人に一定額を給付すること。これは職業や収入、保険料納付状況に関係なく、『すべての国民に安心の老後を保障する』制度になるよ。公共貨幣ならこのようなシンプルで公平な仕組みも実現しやすく、生活の安心感を高めるのにとても有効だと思うな。
📌 まとめると、
公共貨幣制度が導入されたら、
・基礎年金の給付水準が引き上げられ、安定化される・基礎年金と厚生年金の格差が縮小または統合され、公平性が高まる・社会保険料負担が軽減され、特に自営業者や低所得層の負担が軽くなる場合によっては、ベーシックインカム型年金など、全員が安心できる制度へと進化する可能性があるこういった方向で、『老後の不安』は大幅に解消されると思うよ。」
🟦 sada
いいことばかりじゃないですか!少し安心してきました。でも今まで裏切られ続けてきたからにわかには信じがたいな。何かリスクはあるのでしょうか?
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